この宿との出会い
ひとつなぎの宿ととりばは
15年営業していなかった旧民宿を個人で修繕し、
自分達の手で命を吹き込んだリノベーション宿です。
この宿の元々の名称は『浜の伊達』といいます。
このあたりでは一番最初に建った民宿で
全盛期は1日40名の宿泊客で賑わったそうです。
そんな宿も、今は亡き旧オーナーご夫婦が
引退してからは、15年もの間眠ったままでした。
そんな時、既に大室高原で宿をやっていて
新天地を探していた私達夫婦は、この宿と奇跡的な出会いをします。
初めてこの宿に足を踏み入れた私達は
その名の通りビビビっときた自分達の感性に従い
なんと当日中に契約打診→後日契約。
この宿の、止まった時を戻し
また沢山のお客様で賑わう場所にしたい。
そんな思いに共鳴してくださった
一期一会の助っ人の方々に協力していただき
6月上旬から8月下旬までの間
時には朝から晩まで、なにが何だかわからない精神状態で
宿の修繕・リノベーション作業に着手。
旧式の良い部分は残し、
現代の需要に合わせたスタイルを取り入れることで
若い世代の利用者にも受け入れやすい環境を整え
永く眠っていた宿に命を吹き込みました。
そして2022年9月1日、「ひとつなぎの宿 ととりば」念願のオープン。
沢山の方からの温かく力強いお祝いのお気持ちをいただき
応援して下さる皆様のためにも
この宿を最高の場所にしようと心に誓った一日でした。
しかしながら、一点だけ私たちには心残りがあります。
当宿は工事中の度重なるトラブルにより
当初予定していた完成度に達する前に予算を大きく超えてしまい
一部の工事が間に合わないまま、オープンに踏み切ることになりました。
手つかずの箇所と言っても、見た目こそ古いものの
安全面に関わる部分ではありませんが、
扉の建付けが少し悪かったり、トイレが旧式のままだったり・・
快適さに重きを置いているお客様にはまだご満足いただける状態ではありません。
「もっと整った環境で、完璧な状態で
お客様をお出迎えしたかったなぁ。」というのが本音です。
そのため営業を開始した現在も、お客様のいない時間を使い
夫婦で日々宿の修繕や美化にあたっており
2023年3月1日を目安におおよそ完成を予定しております。
今残されたこの宿の良さ(古さ)もまた「味」として
「徐々に完成していく宿」を温かく見守って頂けますと幸いです。
皆様に安心してお過ごしいただけるよう
より居心地の良い空間に近づけていきますので
どうか、応援のほどよろしくお願いいたします。
床を剥がすと・・・
シロアリ被害も。。
広々座れる小上がり付き食堂スペースが完成しました。
その他、写真ではわからないですが、
古くなってボロボロと落ちてくる砂壁や
劣化でフカフカになった畳の和室を
洋室にリノベーションしてあります。
※和室も素敵なので、問題の無い部屋は和室のまま残しました。
※恥ずかしながら、時間も資金も至らぬところがあり
現在も古いままの設備が一部残っています。
オープン後、営業を続けながら日々作り上げていきますので
完成までは気長にお待ちいただけますと幸いです。
2度お越しいただいた際には、
1度目より少しだけ良くなっているはずです。